その「だるさ」、呼吸が原因かもしれません

「最近なんだか疲れやすい…」「ずっと体が重い気がする…」
更年期の女性によくある悩みですが、その原因、“浅い呼吸”かもしれません。

実は、呼吸が浅くなると酸素が十分に取り込めず、慢性的な疲労感や集中力の低下につながります。

更年期はホルモンバランスや自律神経が乱れやすく、呼吸も浅くなりがち。
そこでおすすめなのが、胸郭(きょうかく)ストレッチ

なぜ更年期に「浅い呼吸」が増えるの?

更年期の不調は、エストロゲンの減少によって自律神経が乱れやすくなることが一因です。
交感神経が優位な状態が続くと、胸や肩に力が入りやすく、自然と呼吸が浅くなってしまうのです。

さらに、加齢とともに筋肉が硬くなることで、胸まわりの動きが小さくなり、肺を大きく膨らませづらくなっていきます。

胸郭が動けば、呼吸が深くなる

胸郭とは、肋骨・胸骨・背骨で囲まれた「胸のかご」のような部分のこと。
この胸郭が硬くなると、肺が大きく膨らめなくなり、呼吸はますます浅くなります。

そこで効果的なのが、肋骨まわりの筋肉や背骨まわりをやさしく伸ばすストレッチ

更年期の疲れを癒す|胸郭ストレッチ3選

① バンザイ深呼吸(肩甲骨&肋骨リリース)

椅子に座り、両手をバンザイしながら大きく息を吸いましょう。
吐くときに腕をゆっくり下ろします。これを5回繰り返すだけでも、肩と胸がじわっとほぐれていきます。

② 脇腹のストレッチ(サイドベンド)

立ったまま、片手を頭上に伸ばしながら反対側へ体を倒します。
体側が伸びるのを感じながら呼吸を続けると、肋骨まわりがやわらかくなっていきます。

③ 壁ストレッチ(胸の開放)

壁に手をつき、ゆっくりと体を反らすように胸を開きます。
胸筋が伸び、自然と姿勢も整い、呼吸しやすい体勢が身につきます。

日常の“ちょっと浅い呼吸”を、意識的に深く

ストレッチで胸郭の動きを良くしたら、「呼吸を意識する習慣」を取り入れてみましょう。

  • 朝起きたときに3回深呼吸
  • パソコン作業の合間に胸を開く
  • お風呂上がりにストレッチを取り入れる

こうした小さな積み重ねが、日常の疲れや“なんとなく不調”を根本から改善してくれます。

まとめ|呼吸が整えば、体も心もラクになる

更年期の「疲れやすさ」や「だるさ」は、呼吸の浅さと密接に関係しています。
胸郭ストレッチを日常に取り入れることで、体が自然と深い呼吸をしやすくなり、全身に酸素が行き渡ります。

薬に頼る前に、“体から整える”ケアを始めてみませんか?

投稿者 taro

こんにちは、「からだリセット」運営者のSHOです。 理学療法士として10年以上、整形外科・リハビリ現場で多くの方の「からだの不調」に向き合ってきました。 日々の仕事の中でとくに印象に残っていたのが、**40代以降の女性が抱える“なんとなく不調”**の声。 「疲れやすい」「寝てもスッキリしない」「なぜかイライラする」… 検査では“異常なし”でも、本人にとってはつらい悩みばかりでした。 そんな声を聞くたびに、「薬や病院だけじゃなく、体から整えるケアで少しでもラクになれる方法を届けたい」と思うようになりました。 このブログでは、 姿勢や呼吸の整え方 やさしい筋トレやストレッチ 日常でできる小さな工夫 など、理学療法士としての知見を活かしつつ、**無理なく続けられる“からだケア習慣”**をお届けしています。 私は男性ですが、専門職として誠実に、そして親しみをもって書いています。 自分の母やパートナー、大切な人の体を思う気持ちで、このブログを運営しています。 もし「これ、自分に合いそう」と思ったら、気軽に試してみてくださいね。 一緒に、“がんばりすぎない体リセット”を始めていきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です